旅・街歩き

  • [写真]佐藤慎吾
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
宮崎県・鵜戸神宮|ゴリヤクゴリヤク!~編集部員Sが行く、幸せになる神社めぐり~

早朝の鵜戸神宮。ひとすじの朝の光が社殿を照らし、波の音が大地の鼓動のように響く。

 海を見下ろす参道から、岩間に掛かる橋を渡り、崖下の本殿へ。海鳴りが絶え間なく響き、風がごうごう吹きつける。本殿に向かう道のりの、ドラマティックな演出に、自然と胸が高鳴る。このわくわく感が、人生にもほしい。「あなたに会うために遥々やって来ました」そう御祭神に報告しながら、思いは自分の未来に飛躍する。こんなセリフをいつか誰かに告白する日は、くるのだろうか?
 鵜戸神宮は、御祭神である日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊(ひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと)がお生まれになった場所。本殿の傍らには、母君の豊玉姫(とよたまひめ)が、御子の育児のため両乳房を岩にくっつけたと伝えられる「お乳岩(ちちいわ)」があり、今も絶え間なく清水を滴らせている。この由緒にちなみ、安産や育児安全の御神徳が高い。少し気が早いけれど、未来のために手を合わす。


現在の本殿は1711年築。天然の岩窟の中に建つ。

亀石の背に投げて入れば願いが叶うといわれる、運玉。

亀の形をした「亀石」の背には、枡形の穴があいている。

授与品は、安産御守や、お乳岩の霊水で作った飴など。
鵜戸神宮(うどじんぐう)
御祭神の日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊は、山幸彦と、海神の娘である豊玉姫命の子供。身重の豊玉姫命は、山幸彦に産殿の建造を依頼した。山幸彦は鵜戸の地の霊窟に建築を始めたが、屋根を鵜の羽で葺き終わらないうちに豊玉姫命は御子(御祭神)をご出産された。このことから、御祭神の御名が「ひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと」となった。神社の創建は、第十代崇神天皇の頃と伝えられている。

宮崎県日南市大字宮浦3232
TEL:0987-29-1001
開:7:00~18:00(4~9月は6:00~19:00)


【祀られている神様は?】
日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊
(ひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと)

【ご利益は?】
安産 縁結 育児 海上安全
  • RSSフィード
  • メールマガジン登録
  • 「自由」を思い続けた父子――【書評】平山周吉/『山靴の画文ヤ辻まことのこと』駒村吉重|「新潮45」2013年4月号

    話題

    「自由」を思い続けた父子――【書評】平山周吉/『山靴の画文ヤ...

  • ドン!ドン!ドン!の棚ウォッチ――[文]つのだたかし[リュート奏者]

    「芸術新潮」

    ドン!ドン!ドン!の棚ウォッチ――[文]つのだたかし[リュー...

  • 43歳初Vに女房泣く「塚田好宣」転変20年|「週刊新潮」5月2・9日号

    話題

    43歳初Vに女房泣く「塚田好宣」転変20年|「週刊新潮」5月...

  • 三重県・椿大神社|ゴリヤクゴリヤク!~編集部員Sが行く、幸せになる神社めぐり~

    旅・街歩き

    三重県・椿大神社|ゴリヤクゴリヤク!~編集部員Sが行く、幸せ...

  • 意識を作り出すのは皮膚?――【書評】鈴木裕也/『皮膚感覚と人間のこころ』傳田光洋|「新潮45」2013年3月号

    話題

    意識を作り出すのは皮膚?――【書評】鈴木裕也/『皮膚感覚と人...

  • 好機に与り「貴婦人と一角獣」の楽しみ方|「週刊新潮」4月25日号

    話題

    好機に与り「貴婦人と一角獣」の楽しみ方|「週刊新潮」4月25...

Copyright © SHINCHOSHA All Rights Reserved. すべての画像・データについて無断転用・無断転載を禁じます。