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  • [著者]今井舞
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石川遼父の講演会|イマイマイズム見聞録[第6回] 今井舞「新潮45」12年8月号
 開演時間の18時半になると司会者が現れ、「石川遼という素晴らしい若者を、一体どうやって育てたのか、じっくりお聞きしたいと思います」と、静かに、だがじっくりと会場のボルテージを上げる。上がったところで「ご登壇の前に、まずはこちらをご覧ください」と、VTRが流される。これまでの石川遼の活躍を振り返る、10分強の映像。「全てはここから始まった……」というアオリから、16歳でのプロデビュー、史上最年少優勝、世界最小スコア記録、調子悪い今現在の話はちょい置いといてと、彼の栄光の軌跡がコンパクトにまとめられている。BGM・ナレーションも完パケだ。いやあ、依頼のたびにコレ流してんだろう。始まる前から「講演慣れ」の匂いがプンプンして来たところで、いよいよご本人登場。
 拍手に迎えられ、袖からにこやかに余裕の笑みをたたえて現れた石川遼父。白のジャケットにベージュのパンツ、淡いグレーのシャツにノーネクタイ。初夏らしい季節感を取り入れながら、悪目立ちしない無難なコーディネートってか。頭髪は染めてない白髪頭だが、毛量が多いので貧相には見えず、逆に自然体な感じ。何かいろいろ絶妙な雰囲気を撒き散らしながら、サッと壇上に進むと、「こんばんは。今はえーと、6時45分ですか。お勤め帰り、お疲れですね。月曜日ってイヤですね。でも、皆さんが働いてこの日本を支えてるんですね。今、ここに出る直前、遼からメールが来まして。現在アメリカでコースに出ているんですが……」と、弁士のようにスムーズな語り出し。
 緊張も躊躇もなく、声の張り方や視線の投げ方も堂々としたもの。さらに「ここだけの石川遼最新情報」の絶妙な練り込み具合。登壇数分ですでに「手練れ」感全開だ。
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