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  • [著者]今井舞
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創価大学オープンキャンパス|イマイマイズム見聞録[第3回] 今井舞「新潮45」12年5月号
 ツアー終了後は、先生のこれまでの著書全てがアーカイブ的に常設展示されている「創立者図書コレクション」へ。全135巻の「池田大作全集」に直行だ。全集つっても、中身は「あいさつ」「メッセージ」「日記」「贈言」「スピーチ」と、果てしなく記録ノート的。「スピーチ」の巻を読んでいると、ある発見が。アメリカでは「サンキューベリーマッチ」、フランスでは「メルシーボク」、ロシアで「スパシーバ」、ブラジルで「ムイト・オブリガード」、アルゼンチンで「ムーチャス・グラシアス」と、必ず最後に現地の言葉でお礼をしてシメるのが先生流のスピーチ術のようだ。フィリピンではちゃんと「サマラッポ」とタガログ語を使うなど徹底している。「ひきつける話術」に書いてあったんだろうか。
 池田文庫ツアー参加後、全集と首っ引き。傍から見たら単なる熱心な信者にしか見えない一日もそろそろ終わり。帰り際、出口に近い工学部校舎の学部展示を覗く。手書きの解説、心理テストにシューティングゲーム。……「世界一の大学」とはとても思えないレベルの展示物。環境共生工学科の企画に至っては「レモン電池」だと。小5の夏休みの自由研究か。
 しかし、校内で見かけた人々は皆幸せそうで善人然としていた。笑顔で挨拶する学生。学食のテーブルを拭いてから立つ来客。混みあう講堂の通路では皆譲り合い。私の前に座ってた母親が、中学生くらいの息子に「本当にこの中の人はマナーがいい。世の中全員がこうなれば素敵なのに」と夢見るように語りかけていた。気持ちはわかるが、それはイヤ。
 校名入り紙袋を堂々と下げていた人達も、帰りの電車に乗る前にスッとしまう。手慣れたもんだ。家に着いたらまた取り出して、土産話に花を咲かせるんだろう。だが私は困る。他にも校名入りの水のボトルにペンにシールまで貰った。これ、どうやって処分したらいいの。差し上げますんで、欲しい方は編集部まで。


キューピーマニアには、自衛隊の「回天」に次ぐ、かなりのレア商品か。

はいはい。
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