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  • [著者]今井舞
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創価大学オープンキャンパス|イマイマイズム見聞録[第3回] 今井舞「新潮45」12年5月号

マンホール風ありがたい刻印。「北緯」「東経」はともかく、「海抜」はマヌケだ。


本部展示の有名人との写真。何かおしなべて視線がバラバラで、「ドサクサまぎれにサッと撮った」感が。
 ベルサイユ宮殿みたいな作りの「池田記念講堂」に、「栄光の門」、「創大シルクロード」、「創価教育万代之碑」……。和洋折衷で統一性がない割に、「とってつけたようにゴージャス」という共通項を持つ名所を車窓に眺めながらバスは進む。創業者・池田大作先生の有難いお導きの話を聞きながら。「ここは、先生がこの大学の構想を思いつかれた場所です」とか言って、マンホールみたいな地面の刻印も見せられたし。知らなかったら踏むところだった。危ない危ない。
 ツアー終了後、開催中だという「名誉学術称号300御受章記念特別展」(何だそりゃ)を見に本部棟へ。先生が有名人と握手してる写真や、逮捕された若き日を描いた肖像画「獄舎の誓い」など、フルスロットルな逸品の数々が展示されている。中でも印象的だったのは直筆の俳句群。
「あな嬉し 創価の秀才 万々歳 大作」
「カトレアも 女子学生に こんにちは 大作」
 ……ヘタか。
 権力とは、「誰からもツッコミが入らない」ことなのだと改めてしみじみ。

学食にて。世界一を誇るその学力をもってしても、提示前に直せなかったのか。
 もらった無料券で学食ランチ(ショボい)を済ませてから、学生ホールの売店を覗く。大学のロゴ入りノートやペンといったありがちアイテムから、「創価のハーモニー」「創大のシンフォニー」といった菓子、創価大学バージョンのご当地キューピーなんてマニアックな品も売られている。聖教新聞もバックナンバー常備で買い放題。何も買いやしないが。気付けば周囲に人が増えている。本日のメインイベント「歓迎フェスティバル」の開始時刻が近付いているのだ。急いで会場の池田記念講堂に移動だぁ。
 入口手前にある、ロココ調のド派手な噴水で記念写真を撮る人を尻目に講内へ。客筋を捉えやすいよう、真ん中の最後列に陣取る。まったりと席が埋まる中、フェスティバルが始まった。
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