映画「悪人」で注目された大瀬崎の灯台が、こちらです。五島列島(長崎県)の中でいちばん大きな島、福江島の西の端。断崖の上に立っている灯台です。
主人公たちの背景に広がる海の、なんと神々しいこと。夕陽の美しさも圧倒的です。写真のとおり、広大な東シナ海の交錯する潮の流れが、夕陽にも複雑な陰影をつくっています。
映画の主人公たちも、ここで祈りと癒しを求めたのでしょうか……。
五島列島といえば、真っ先にイメージされるのは、“教会めぐり”。五島には江戸期、迫害を逃れて長崎から海を渡ってきた、隠れキリシタンと呼ばれる信徒が大勢いました。明治期、禁教が解かれ、五島全体に教会が信徒さんの手で建てられました。海外の教会とは少し赴きの違う、手作り感のある50の教会群をめぐる旅をしてみませんか?
ここでは、3つの教会をご紹介します。
●教会めぐり
〔水ノ浦教会〕at福江島
楚々とした白い木造教会「水ノ浦教会」。淡い色彩のステンドグラスが穏やかな祈りの空間を与えてくれます。隣接する丘の上の墓地には、“道行(みちゆき)の絵”と呼ばれるイエスの磔(はりつけ)までを絵でたどる白いプレートが14枚、あちこちに。