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ローマ法王が「悪魔祓い」?で喧々囂々|「週刊新潮」6月6日号
 祈祷師“エクソシスト”による悪魔祓いは、カトリック教会に認められた正真正銘の宗教行為である。では、フランシスコ法王が公共の場で行ったある行為は、何を意味するのか。

 5月19日、サンピエトロ広場でのミサ後、いつものように参列者たちに会釈をする法王。やがて、メキシコからやってきた車椅子に乗った男性(43)の前に立ち止まった。

 すると、左手を男性の前頭部に置き、右手で握手をしてから、両手で男性の頭を包み込み、約15秒間祈りを唱える。男性は何かを吐き出すように口を大きく開け、小刻みに体を震わせ、車椅子に沈み込んだ――。

 この様子を放映したイタリアの宗教系衛星テレビ局TV2000は、

「映像を見たエクソシストたちは、悪魔からの解放を求める祈りだったと言っています」

 カトリック教会の許可を得て、悪魔祓いの祈祷をする神父たちも、

「あの行為は悪魔祓いだ。4つの悪霊に取り憑かれていたように見えた」

 などと言い、法王が見せた祈り方は、典型的なやり方だとお墨付きを与えた。

 しかし、バチカンはすぐさま、火消しに走った。

「悪魔祓いをする意図はなかった。いつものように、苦しんでいる人のための祈りをしたに過ぎない」(ローマ法王庁報道官)

 表向きには、否定せざるを得ない事情がある。

「カトリック教会には、悪魔祓いを認めてきたために、中世の魔女狩りへ発展させてしまったとの反省があるのです。また、悪魔祓いを求めて世界中から人が集れば、バチカンは収拾がつかなくなります」 (特派員)

 法王には、悪魔を祓うだけでなく、各方面へ注意を払う必要もあるようだ。
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