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  • [著者]今井舞
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石川遼父の講演会|イマイマイズム見聞録[第6回] 今井舞「新潮45」12年8月号




砂かぶりの席で、まだかまだかと始まりを待つ人
「講演」。それは功なり名を遂げた人間だけに許される、栄えある副業……。自分がどうやって成功したかを、大勢の人を前に大いに語る。要は金取って自慢話するってことだ。すごいなぁ。フツーの人にはできないと思う。いろんな意味で。
 前々から、この「講演」というものの奥深さには興味津々だったのだが、今回「石川遼の父親」という、講演界を知る上でワンアンドオンリーな物件があると聞き、取るものもとりあえず行ってみた。
 講演タイトル「石川遼はこんな環境で育った」。料金5250円也。むぅ……。会場となった丸ビルホールには、ざっと150人ほどの客が集まっている。だが、その客筋はサッパリわからない。私の予想では、遼クンファンのオバサンと、「いい父親のコツ」を聞きたい同世代のオッサンが来ると踏んでいたのだが。実際に集まっている客は、7割方男性サラリーマン。それも、30代、40代、50代が均等に詰まってる。講演が始まる前に、ビジネス書読んでたりして、皆さんおしなべて「勉強熱心」な印象。
 女性客は、全体の1割弱であったが、これが更につかみどころがない。遼クンファン風のオバサンも散見されるが、やはり年齢が分散しており、20代後半くらいから年配まで、あらゆる層が散らばっている。
 会場全体を通して言えるのは、浮ついた感じの人は皆無ということだ。講演前の場内は撮影可だったので、担当編集さんと会場のあちこちを写真に撮っていたのだが、そういう物見遊山な行動をしているのも私たちだけ。皆、メモを用意し、心静かに始まるのを待っている。伊達や酔狂ではなく、この講演から真摯に何かを学ぼうとしている印象なのである。マジっすか。
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