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映画賞総ナメ「安藤サクラ」に“お褒め”の花吹雪|「週刊新潮」2月14日号
 梅花の候、映画界で開花したのは安藤サクラで候。
 1月末、映画『かぞくのくに』(ヤン・ヨンヒ監督)でブルーリボン賞主演女優賞に輝いた26歳。父は俳優・奥田瑛二、母はエッセイスト・安藤和津、姉は映画監督・安藤モモ子で、さらに昨年3月に結婚したのが、俳優・柄本明の長男で俳優の佑(たすく)という、映画大家族の一員だ。
「『かぞくのくに』のほか、『愛と誠』『その夜の侍』での演技も評価され、12年度の報知映画賞、ヨコハマ国際映画祭、毎日映画コンクールで助演女優賞を受賞。キネマ旬報ベスト・テンでは、史上初の主演と助演女優W受賞を果たしました」(業界記者)
 07年に父・奥田の監督作で映画デビューをしてから、わずか5年である。
「奥田は当時『女優としてかなり優秀。感性の振り幅がいい』と娘を絶賛し、母の安藤も、サクラが小学生のときの学芸会の演技を見て、『この子は女優しかない』と確信。『女優になると言わなかったらどうしよう』と心配したそう」(同)
 親の欲目、七光り――。という訳でもないようで、
「『かぞくのくに』は在日朝鮮人一家の物語で、一つ間違うとイデオロギー映画になるものを家族ドラマに仕上げた実に見事な作品でしたが、主演女優が肩の力を抜き、自然体で演じていたのもよかったのでしょう」
 と、映画評論家・白井佳夫氏は評価するし、同じく北川れい子氏も、
「彼女は美人女優じゃない分、自分を美しく見せようとしたり小手先の演技をしたりせず、役を全身で演じている。新興宗教の幹部やスケバン、風俗嬢など、クセのある役を気張らずに演じられるのがいい。脱ぐのも平気で、根性があります」
 既に「若手・寺島しのぶ」との声もあるそうだが、
「演技の幅の広さや器用さを見ていると、寺島さんより、杉村春子級の大女優になるかも」(同)
 ひょえー! 女優の一生、一層のご健勝をお祈りします。
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