ここは、長崎県の「雲仙温泉」。雲仙温泉は、2009年に日本ではじめて「世界ジオパーク」に認定された島原半島の中の温泉地のひとつです。写真の遊歩道を歩くと、地中からフツフツと沸き出る地球のエネルギーがのぞけます。
白くみえるのは、煙? いえいえ、地中から蒸気が噴出しているんです。写真を撮った頃、季節はまだ肌寒い新春。冷たい外気を吹き飛ばすように、もうもうと湯気が立ち昇っています。
こちらは雲仙温泉のランドマークのひとつ、クラシカルな洋館「雲仙観光ホテル」。雲仙温泉は、外国人との貿易が盛んだった長崎から、保養地を求めて外国人が多くやってきたことで軽井沢のような洋風の風情のある温泉町になったとか。
これはなんだと思いますか?
左のパトカーでわかりますよね。警察の派出所です。町の景観をこわさないようにと、警察まで洋風です。
●地獄ツアー
世界ジオパーク認定を記念して始まった、その名も「地獄ガイドツアー」。最初の写真にあった遊歩道をガイドさんと一緒に歩きます。地元の「さるふぁ」さんで予約をし、朝の2時間コースに参加してみました。昔、外国人はこんな駕籠に乗って保養にきていたんですね。面白いですねえ。実はガイドの仕事も、江戸時代から始まっていたのだそうです(!)。
ここは名付けて「雀地獄」。硫黄のガスで飛んでいる雀もパタリ、だからという説もあるのですが、よーく耳を澄ますと、あちこちでピチパチ、ピチパチと、雀がさえずるように水の泡が噴き出しているので、この名前になったとか。もちろんこの水泡、熱いです! 温泉ですから。ところで、これはちょっと出来損ないの火山。