聞けば最近の学校の合格発表は、ネット配信で行われるらしく、わざわざ学校まで番号見に行く人など皆無だそうな。点数までパソコンや携帯で見られるらしい。へえー。
てことは、今の東大の合格発表ってどうなってるんだろうか。張り出された番号を見て歓喜する受験生、万歳三唱、ワッショイ胴上げ……。あのおなじみの光景は、もう過去のものなのだろうか。ちょうど前期合格発表日が近かったので、見に行くことにした。
webで調べると、もちろん結果はネット配信されるが、校内での合格番号の張り出しもあるらしい。そこには、昔ながらの光景が広がっているのか? はたまた人がいなくてガラガラか?
そんな隠し砦の三予備校を後にし、校内に入ると、発表を見に来た受験生やその家族と思しき人々で賑わっている。新入生勧誘のため、揃いのユニフォームを着た体育会系のクラブやサークルの在校生たちもうようよ。学生生協申込みのテントなども張られ、まるで学園祭のよう。
発表までまだ小一時間あるが、とりあえず合格者番号が張り出される予定の「弓道場前」という広間へ。百メートル以上ある長い広間の幅いっぱいに、アルミの支柱が組まれ、そこに番号が貼り出されるのを、今か今かと大勢の人たちが待っている。時間まで彼らを広間に入れないよう、ユニフォーム姿のアメフト部の男子学生たちが、一直線に並んでブロックしている。広間に並行して建つ大きな建物の正面階段には、各マスコミのカメラマンらが高位置にスタンバイ。いいなあ。私もあそこから撮りたい。ダメ元でアメフト君に「新潮社です」つったら中に入れてくれた。ウソは言ってないもん。