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札付きの乱暴者もいる「新外国人」選手の履歴書|「週刊新潮」3月28日号
 あえなく日本が準決勝敗退したWBC。

 そのWBCでは大会史上初の乱闘なんてのもあったりしたが、何を隠そう、今季は大リーグを代表する札付きの乱暴者たちが続々と日本に上陸しているのだ。

 筆頭はソフトバンクのパディーヤ投手(35=年俸2億7600万円)。

 “ヘッドハンター(首狩り族)”というまがまがしい渾名で通っているこの男は、

「打者の頭にわざとぶつける。内角胸元に鋭いツーシームをビュンビュン投げるので、右打者は避けられない」

 と、大リーグ評論家の友成那智氏もただ呆れるのみ。

 内戦時代に革命軍が支配したニカラグアの貧困地域出身で、革命軍の地方幹部だった伯父に育てられた。喧嘩っ早く腕っ節が強い。嘘か真か、“同乗者全員が死んだ交通事故で彼だけが生き残った”なんていう伝説も。

 ぶつけられた打者が怒ってマウンドに詰め寄ると、開き直って自分のほうからパンチを繰り出す。しかも空手の心得があるので、乱闘にめっぽう強いのだとか。

「メジャーではぶつけられたらぶつけ返すのが流儀。そのため、とばっちりを受ける味方の中軸打者にも嫌われていました」

 当時、レンジャーズの主砲で、現在はヤンキースにいるタシェアラもその一人。

「2005年、当時フィリーズだったパディーヤは、レンジャーズのタシェアラに本塁打を2本打たれた腹いせに次の打席でわざとぶつけた。当然、2人は犬猿の仲になったのですが、翌年、パディーヤがレンジャーズに移籍し、チームメイトに。ところが、今度はパディーヤが死球を出すたびに報復でタシェアラがぶつけられるはめになり、ますます仲が悪くなった。09年、タシェアラはヤンキースに移籍したのですが、昨年、試合後に“パディーヤのような危険なブツケ屋はNFLなら1年出場停止だ”と批判したところ、それを聞いたパディーヤが“そんなにぶつけられるのが怖いのか。あいつのような意気地のねえ野郎は女のスポーツでもやってりゃあいいんだ”と反駁して物議を醸した」

夫婦喧嘩で逮捕

 パディーヤを武闘派番付の横綱とすれば、大関はこの男、DeNAのモーガン外野手(32=同1億5000万円)である。ブリュワーズで青木宣親にレギュラーの座を奪われ、日本球界に鞍替えした。

 昨季、リーグ3位の15もの死球を受けているが、

「内角球を避けずに死球をゲットして出塁する常習犯。なのに、ぶつけられるとキレるので始末が悪い」

 少年時代はアイスホッケーを習い、19歳でNHL予備軍のプロアイスホッケー選手に。この時期、同棲していた女性が女児を出産。そのため未婚なのに13歳の娘がいるという。私生活もやんちゃだ。

「野球選手としてはスリムで小柄ながらも、アイスホッケーで鍛えた体は屈強そのもの。相手を怪我させるスライディングが得意で、アウトのタイミングの時は必殺タックルをかます。まともに食らったマーリンズの捕手が肩を骨折して長期戦列を離れたこともある」

 続いては、中日のカブレラ投手(31=同4300万円)。150キロ台の速球が武器だが、とにかくノーコン。リーグ最多暴投(06、08年)、最多死球(08年)、最多四球(06、07年)と、ノーコン部門の勲章は枚挙にいとまがない。

「コントロールできないのは投球だけではありません。感情をコントロールできないブチキレ男としても知られ、口の悪いファンからは“l00マイルの速球と10ドルのオツム”と揶揄されていました」

 最後は、ヤンキースからやってきた楽天・ジョーンズ外野手(35=年俸など総額3億円)。WBCではオランダ代表の中軸として侍ジャパンを脅かしたが、

「ストリップが大好きで、犯罪組織との関係が取り沙汰されていたストリップクラブにタダで入り浸っていた。この経営者が被告となった裁判では、自身が被告の面前で3Pプレイしたことを白状。その後、ブロンド美人と結婚し1男1女をもうけたものの、昨年12月25日、夫婦喧嘩で夫人に訴えられ、暴行容疑で逮捕。その1週間後に離婚した」

 よくもまあこれだけ猛者が揃ったものだが、最初にコトを起こすのは誰かな?

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