ずっと心に残る、唯一無二の小説『ラブレス』が、島清恋愛文学賞を受賞。
この本、読者からの反響を集めてみた共通点は、
「グイグイと読み進まされ一気に読了、圧倒的な存在感とラストの感動に、衝き上げてくる嗚咽と涙が、いくら抑えても止まらなかった」ということ。
そして、その後におとずれる心の変化は「主人公・百合江への強烈な愛おしさが込み上げてきて、人間の生について深く考えさせられ、誰かに愛を伝えたくなる」というもの。
著者は桜木紫乃さん。2002年「雪虫」でオール讀物新人賞を受賞。
2007年『氷平線』文藝春秋、短篇集
2008年『風葬』文藝春秋、長篇
2009年『凍原』小学館、長篇
2009年『恋肌』角川書店、短篇集
2010年『硝子の葦』新潮社、長篇
と、いずれも本好きを唸らせる秀作・名作を生み続ける。
2011年、10年前から構想を温めてきた『ラブレス』単行本を刊行。雑誌発表を経ない書下ろしにもかかわらず大きな反響を呼び、直木賞候補6作に選ばれ、決選投票の2作に残る。
2012年にはタイトルがラブレス=LOVELESSなのに、全国書店員の投票による「突然、愛を伝えたくなる本」大賞を受賞。この大英断に感服。さすが書店の方は本当に良い本を見つけるためたくさん読んでいて目が肥えていらっしゃる。敬服。
そして今年2013年、国内唯一の恋愛小説文学賞として名高い「島清(しませ)恋愛文学賞」に、候補作16作品の中からただ一冊、渡辺淳一、小池真理子、藤田宜永の選考委員3氏が選んだのが、この『ラブレス』。受賞の知らせに「一つの物語、一冊の本の執念を見たような気がします」と桜木さん。授賞式は今春、金沢にて。
たった一冊の本を読んだだけなのに、人の一生を、これほどつぶさに、間近で寄り添うように目撃した感が得られるのは、近来まれに見るストーリーテラーと評される桜木さんの描写力の高さ、圧倒的な構成力によるのだろう。
予測不能の展開、すべての登場人物が生かされていて連関し合う。まさに、小説を読む醍醐味を思い起こさせてくれる一作。
この、今、最も目の離せない、読み続けていきたい作家は故郷・北海道で精力的に新作を生み続けている。北に新星、現る。
この本、読者からの反響を集めてみた共通点は、
「グイグイと読み進まされ一気に読了、圧倒的な存在感とラストの感動に、衝き上げてくる嗚咽と涙が、いくら抑えても止まらなかった」ということ。
そして、その後におとずれる心の変化は「主人公・百合江への強烈な愛おしさが込み上げてきて、人間の生について深く考えさせられ、誰かに愛を伝えたくなる」というもの。
著者は桜木紫乃さん。2002年「雪虫」でオール讀物新人賞を受賞。
2007年『氷平線』文藝春秋、短篇集
2008年『風葬』文藝春秋、長篇
2009年『凍原』小学館、長篇
2009年『恋肌』角川書店、短篇集
2010年『硝子の葦』新潮社、長篇
と、いずれも本好きを唸らせる秀作・名作を生み続ける。
2011年、10年前から構想を温めてきた『ラブレス』単行本を刊行。雑誌発表を経ない書下ろしにもかかわらず大きな反響を呼び、直木賞候補6作に選ばれ、決選投票の2作に残る。
2012年にはタイトルがラブレス=LOVELESSなのに、全国書店員の投票による「突然、愛を伝えたくなる本」大賞を受賞。この大英断に感服。さすが書店の方は本当に良い本を見つけるためたくさん読んでいて目が肥えていらっしゃる。敬服。
そして今年2013年、国内唯一の恋愛小説文学賞として名高い「島清(しませ)恋愛文学賞」に、候補作16作品の中からただ一冊、渡辺淳一、小池真理子、藤田宜永の選考委員3氏が選んだのが、この『ラブレス』。受賞の知らせに「一つの物語、一冊の本の執念を見たような気がします」と桜木さん。授賞式は今春、金沢にて。
たった一冊の本を読んだだけなのに、人の一生を、これほどつぶさに、間近で寄り添うように目撃した感が得られるのは、近来まれに見るストーリーテラーと評される桜木さんの描写力の高さ、圧倒的な構成力によるのだろう。
予測不能の展開、すべての登場人物が生かされていて連関し合う。まさに、小説を読む醍醐味を思い起こさせてくれる一作。
この、今、最も目の離せない、読み続けていきたい作家は故郷・北海道で精力的に新作を生み続けている。北に新星、現る。