矢来町ぐるりとは？

　パリの5つ星ホテル「リッツ」を舞台に、オードリー・ヘプバーン演じる若い女性と大富豪との淡い恋を描いた映画『昼下りの情事』。しかし今、ニューヨーカーは、金持ちでなくともホテルでの“昼下りの情事”をエンジョイしている。

「仕事を早めに切り上げて、彼女とホテルで合流。ティーンエイジャーに戻った気分だよ」

　と、米紙に熱く語るのは、43歳一児の父。

　彼がそのホテルを見つけたのは、「デイユースホテルズ・ドットコム」というサイトだ。フランスの元ホテルマンが欧州各国で開設して人気を博し、昨秋、ＮＹ版がデビューした。“デイユース”とは、日本で言うなら“休憩”のことで、いかがわしいホテルではないのがポイントだ。

　ニューヨークで5つ星を誇るフォーシーズンズなどには及ばないが、サイトには同じ基準で4、3つ星クラスのホテルが並ぶ。しかも、宿泊よりも、3～8割ほど安い。

「クレジットカードも不要なので、当日は偽名を使って、現金払いでチェックインできる。秘密の逢瀬にはうってつけのシステムです」（ＮＹ在住ライター）

　料金は、平均して3時間で100ドル（約9400円）。隙間時間の利用で、ホテル側のメリットも大きい。

「中には稼働率が1割増えたホテルもあります。ビジネスマンの仮眠や観光客のフライト待ちでの利用をメインに想定していたのですが、サービスを始めると、いつもなら閑散としている日中のロビーに、カップルの姿が目立つように。イメージの低下を恐れて止めたホテルもありますが、需要は伸びていますね」（同）

　日本でも、“休憩”プランをもうける高級ホテルは増加中！