各国の王を超える絶大な影響力を持つローマ法王。来月、その座に初めて欧州出身ではない聖職者が就くかもしれない。
2月11日、ローマ法王ベネディクト16世(85)が、退位を表明した。
就任して7年10カ月。生前退位は、実に600年ぶりという異例の決断だが、
「心臓に持病を抱えての外国訪問、元執事による文書流出事件で心身ともに疲れ果てたのでしょう。昨年から着々と準備を重ねてきたようです」(特派員)
新法王を選ぶ会議「コンクラーベ」は、3月中旬に開かれる。世界中から80歳未満の枢機卿117人が、バチカンのシスティーナ礼拝堂に集い、いずれかの候補者が3分の2の票を集めるまで投票を繰り返す。そして礼拝堂の煙突から出す白煙で決定を告げる慣わしだ。詳細は、候補者名を含めて決して明かされないが、
「ベネディクト16世はドイツ、前任のヨハネ・パウロ2世はポーランド出身でした。そのため、かつてはその座を独占していたイタリア人を希望する声が強まっているのです」(同)
その中で有力視されるのはミラノのスコラ大司教(71)。その他、ガーナのトゥルクソン枢機卿(64)、ナイジェリアのアリンツェ枢機卿(80)や、中南米出身者の名も下馬評で挙がっている。
「12億人の信者の内、欧州は約23%、40%超が中南米、アフリカは15%を占める。しかも欧州が信者を減らしているのとは対照的に、中南米、アフリカは信者数を増やしています。ただ、枢機卿のほとんどが現法王と前法王に選ばれており、誰になろうと中絶や女性司祭を認めない保守路線は変わらないでしょうね」(同)
昨年、トゥルクソン枢機卿が、「世界中がイスラムの侵食に襲われている」と指摘したように、難題が山積するカトリック教会。黒人法王によって装いも新たに、求心力の回復を狙うこともあるかもしれない。
2月11日、ローマ法王ベネディクト16世(85)が、退位を表明した。
就任して7年10カ月。生前退位は、実に600年ぶりという異例の決断だが、
「心臓に持病を抱えての外国訪問、元執事による文書流出事件で心身ともに疲れ果てたのでしょう。昨年から着々と準備を重ねてきたようです」(特派員)
新法王を選ぶ会議「コンクラーベ」は、3月中旬に開かれる。世界中から80歳未満の枢機卿117人が、バチカンのシスティーナ礼拝堂に集い、いずれかの候補者が3分の2の票を集めるまで投票を繰り返す。そして礼拝堂の煙突から出す白煙で決定を告げる慣わしだ。詳細は、候補者名を含めて決して明かされないが、
「ベネディクト16世はドイツ、前任のヨハネ・パウロ2世はポーランド出身でした。そのため、かつてはその座を独占していたイタリア人を希望する声が強まっているのです」(同)
その中で有力視されるのはミラノのスコラ大司教(71)。その他、ガーナのトゥルクソン枢機卿(64)、ナイジェリアのアリンツェ枢機卿(80)や、中南米出身者の名も下馬評で挙がっている。
「12億人の信者の内、欧州は約23%、40%超が中南米、アフリカは15%を占める。しかも欧州が信者を減らしているのとは対照的に、中南米、アフリカは信者数を増やしています。ただ、枢機卿のほとんどが現法王と前法王に選ばれており、誰になろうと中絶や女性司祭を認めない保守路線は変わらないでしょうね」(同)
昨年、トゥルクソン枢機卿が、「世界中がイスラムの侵食に襲われている」と指摘したように、難題が山積するカトリック教会。黒人法王によって装いも新たに、求心力の回復を狙うこともあるかもしれない。