食・暮らし

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41 断酒日記|能登 ごはん便り 赤木明登+赤木智子
二月八日
昨日した話を、ちゃんと覚えているのが不思議。いつもならあんまし覚えていない。

二月九日
苦しみに慣れる練習。けっこう苦しい。でも、僕には最大の武器がある。実は、自分を苛めるのが好きなのである。だから、この苦しいのも、けっこう楽しめる。長時間仕事する時の肉体的苦痛をどこか楽しんでいるのと同じ。

二月十日
花を眺める。金沢のガラス作家の大迫さんが遊びに来てくれた。黄とピンクのチューリップの花束をいただく。お見舞い? じゃないよな。

二月十一日
ワインなしでイタリアンのフルコースを食べる練習。輪島によいレストランができたので最近通っている。ちょうど東京から料理人の矢長さんと編集者の柿本さんがやってきた。夜はみんなで「アユート!」へ。いつもなら、スパークリングワイン→白→赤と三本飲んでからグラッパとなるが、本日はひたすらガス入りのお水。いやぁさすがイタメシ、酒がなくても旨い。

二月十二日
お酒なしで寿司屋に行く練習。お客さん二人を案内して、七尾の「幸寿し」へ。そういやぁ、飲まずに寿司食ったことなんて、いままでなかったなぁ。帰ってから、客人からのお土産を前に腕組み。宇都宮の「四季桜」と甲州の「四恩ワイン」でした。どちらも良い酒だよねぇ。

二月十三日
お酒なしで原稿を書く練習。たいてい、飲みながら文章を書いてました。お酒は脳みその潤滑剤というか、ちょっと入ると思考がスルスルと滑り出すので。書き出しは、要領がつかめず難儀するも、いちどのったらあとはイケイケなんだ。

二月十四日
もちろんチョコレート食べまくり。いつもなら、たくさんいただいたのをみんな人にあげていた。でも、この糖分の方が身体に悪いのでは?

二月十五日
上塗りしたあとにお酒を飲まない練習。極度の集中を要するので、仕事が終わっても神経が尖ってピリピリしている。それを弛めるのだと酒を必要としていたけれど、健康マシン〈通販などでダイエット用に売っていて、これはスゴイと期待して買って、結局何も効果がなく、放置されていたやつ〉をやりまくれば大丈夫。

二月十六日
お酒なしで旅をする練習。能登空港から飛行機で上京。いつもなら機内で千円のワイン・ミニボトル一本。羽田空港で生ビール大ジョッキ飲みながら刃削麺を食べるのがふつうでした。銀座の「ギャラリーゴトウ」さんで作品のディスプレーを終えてから「鮨わたなべ」で一人寿司。周りを慎重に見回しても、誰もいないけれど、グッと我慢。食べ終えてから、ネタを全て思い出せるのも新鮮。

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