食・暮らし

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柚子のかおり|能登 ごはん便り 赤木明登+赤木智子
 柚子の季節になると、輪島のまちなかの通り一帯が、柚子の香りに包まれていて、びっくりすることがある。並んでいる店先を覗くと、あっちでもこっちでも、おばあちゃん達が、柚子の中身をくりぬいているのだった。「丸柚餅子」をこれから仕込むのである。年に一度のこの作業に、「ゆべし」屋さんの近所のおばあちゃん達も駆り出されている訳だ。中身をくりぬかれた柚子に、餅米を詰めて、何度も蒸す。それから半年かけて自然乾燥させるらしい。ずいぶんと昔から、変わらない作り方。丁寧にお抹茶を点てて、「丸柚餅子」を一切れ切っていただく。じんわりじんわりおいしいもの。

 東京に住んでいるドイツ人のおじさまが、いつも私にお土産のリクエストをする。
「あのオイシイおっぱい餅がいいです。」
「えー。おっぱい餅って何よー。」
「ユズのまるいのです。」
「もしかして。丸ゆべしのコト?」

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