それはさておき、一本丸ごとの鰤をダイナミックに料理するのには、あれがいちばん。「能登天然寒鰤のしゃぶしゃぶ」で冬の食卓を囲み遠来の客を大勢もてなしている。先ず、これからさばく魚を丸ごと見せておいて、解体ショウ。たいてい歓声が上がる。土鍋に一等の利尻昆布を敷いて出汁を取る。出汁と同量の日本酒を温めて混ぜ合わせる。あとは、薄切りにして山盛りにした鰤を大皿から一枚取り上げ、さっと湯にくぐらせて白くする。付汁は、柚を搾った三杯酢。鍋に入れる野菜は玉ねぎを蜜柑に切ったのがいちばんいいと教えてくれたのも、地元の漁師さんだった。ここにも白。
もちろん刺身でもいただく。「鰤刺」の薬味にも大根がよく合う。大根の芯に穴を空けて、乾燥させた唐辛子を一本さし込んで、そのままおろし金にかける。白雪に赤い花びらがちりばめられたようなおろし大根に醤油をかけて切り身を和えていただく。「鰤しゃぶ」の前に、ちょいとこれで一杯。いやいや、二杯、三杯と酒が進む。
もちろん少々の人数では、鰤一本は食べきれない。残りは切り身で塩をしておき、後日「鰤の照焼」。大トロのいちばんいいところは、ベタじめしておいて「鰤の握り寿し」冷蔵庫で数日寝かせ、熟れるちょっと手前で切り身にして小振りな寿しをちょいと握り、また一杯。「鰤カマの塩焼」をしゃぶりながらもう一杯。終いに、頭と骨など残(ざん)を大根と煮込んで「鰤大根」でさらに一杯。うーん、たまらぬ冬ごもりでござる。
もちろん刺身でもいただく。「鰤刺」の薬味にも大根がよく合う。大根の芯に穴を空けて、乾燥させた唐辛子を一本さし込んで、そのままおろし金にかける。白雪に赤い花びらがちりばめられたようなおろし大根に醤油をかけて切り身を和えていただく。「鰤しゃぶ」の前に、ちょいとこれで一杯。いやいや、二杯、三杯と酒が進む。
もちろん少々の人数では、鰤一本は食べきれない。残りは切り身で塩をしておき、後日「鰤の照焼」。大トロのいちばんいいところは、ベタじめしておいて「鰤の握り寿し」冷蔵庫で数日寝かせ、熟れるちょっと手前で切り身にして小振りな寿しをちょいと握り、また一杯。「鰤カマの塩焼」をしゃぶりながらもう一杯。終いに、頭と骨など残(ざん)を大根と煮込んで「鰤大根」でさらに一杯。うーん、たまらぬ冬ごもりでござる。