この土地この季節の定番と言えば、もうひとつ「鰤なます」をとりあげなければならない。作り方はいたって簡単。酢でしめた鰤の切り身に、短冊に切った大根と人参を和えるだけ。鰤の焼身をほぐしたの、甘辛く煮込んだ切身をほぐしたの、いずれも大根の酢の物と和えて、いろいろバリエーションがある。いずれにしても家庭で大量に作られ、正月のお節などは、巨大な重箱一段丸ごと「鰤なます」が詰められていたりする。その景色はやはり白。鰤の上質な脂身のコクと大根のサッパリ感がベストマッチなのだ。
鰤を買うときは、たいてい輪島の朝市で一本丸ごとお願いする。近ごろは、能登の朝市でも養殖物が幅をきかせているらしく、買う前に天然物かどうかよく確認しておかないと知らないうちに遠く鹿児島産の養殖魚などをつかまされることになる。養殖技術の発展で、天然との区別がつかないどころか、プロの漁師でさえ「あんた、養殖の方が脂がのっていて旨いよ」などと宣(のたま)ふ。抗生物質や薬剤の影響も昔ほどではなく、確かにくさみなどもないけれど、ちょっと気分的にどうだろう。産地に関しては、エビ、カニなども同じくで、アラスカ産、ロシア産といった外国からやってきた魚介類を観光客が新鮮な地元産だと喜んで買っていくのを傍目に見ている。
鰤を買うときは、たいてい輪島の朝市で一本丸ごとお願いする。近ごろは、能登の朝市でも養殖物が幅をきかせているらしく、買う前に天然物かどうかよく確認しておかないと知らないうちに遠く鹿児島産の養殖魚などをつかまされることになる。養殖技術の発展で、天然との区別がつかないどころか、プロの漁師でさえ「あんた、養殖の方が脂がのっていて旨いよ」などと宣(のたま)ふ。抗生物質や薬剤の影響も昔ほどではなく、確かにくさみなどもないけれど、ちょっと気分的にどうだろう。産地に関しては、エビ、カニなども同じくで、アラスカ産、ロシア産といった外国からやってきた魚介類を観光客が新鮮な地元産だと喜んで買っていくのを傍目に見ている。