「スウェーデンで北欧の民芸に出会う」のために、
ストックホルムやスウェーデンの田舎町へ取材に行ったのは9月の下旬。
毎日が美しい自然や手仕事との出会いの連続でした。
スウェーデン中部、ダーラナ地方にて。透明感ある空気が印象的でした。
取材したのは9月下旬でしたがもうすっかり秋。ダウンを着るぐらいの寒さです。
うっすら朝もやがかかった湖は幻想的な姿。しかしこの時は寒かった!
葉っぱもこんなに色づいていました。
ダーラナ地方にある小さな村、
ダーラフローダの宿にて。
この宿にはアンティークの手仕事がいっぱい。
これは“オークレッド”といって、
昔馬車で人が移動する時に
身を包んだ布だそうです。
これも宿に飾ってあった
アンティークの手袋。
この村特有の“ポーソム”という刺繍が
あしらわれています。
とにかく素敵なものがたくさん見られる宿、
詳しくは本誌で紹介しています!
ダーラナ地方には素朴なアンティークが
買える古道具屋さんも色々あります。
19世紀の農家で使われていたという、
水差しや籠、織物など。
温かみのある木の風合いや
織物の深い色は、北欧ならでは。
ストックホルムに戻って、
こちらは野外博物館、スカンセン。
民芸好き、手仕事好きは必見です。
18~20世紀の農家の建物が移築され、
そこで実際に使われていた
家具や衣服が置かれています。
ただ物を展示しているだけでなく、
こんな風に当時の暮らしも再現。
家の壁にさりげなくかけてあった
女性用の服。色使いがきれいです。
スカートのベルトの部分には
細やかな刺繍が。
裕福な農家では、家の壁の絵を専門の
職人に描いてもらっていたそう。
華やかで楽しげな雰囲気。
19世紀に作られた、こんな小箱も。
もちろん、手仕事は現代にも
受け継がれています。
ストックホルム市内の、上質な手工芸を
扱うお店も何軒か取材しました。
ショーウィンドウはもう冬の装い。
素朴な籠、愛らしい刺繍、実直なブラシ、
そして冬支度に欠かせない温かな毛皮などなど。
最新号では、過去から現代へと続く
スウェーデンの美しく健やかな手仕事の数々を通じて、
自然に寄り沿う北欧の民芸の素晴らしさをお伝えしています。
カメラマンの柳原久子さんと明知直子さんによるみずみずしい写真は必見です。
ぜひゆっくりとページをめくって、北欧の澄んだ空気を誌面から感じ取ってください。
(by しま)