よく見ると、紫色にも濃淡があり、形もさまざまです。白い部分にもいくらかの色など、微妙なバリエーションが。その昔、武士が愛でた花という、凛とした美しさが少し分かってきたような気も。
ひとつの“つぼみ”かと思いきや、2つか3つ“つぼみ”がついています。花自身が作り出すこのトリックを殺人事件に用いた「戻り川心中」(連城三紀彦著)というミステリーの傑作がありましたっけ。心中を繰り返す短歌のイケメン作家のお話です。
ちなみに、この花の名前は「王昭君」といい、中国の楊貴妃に並ぶ絶世の美女の名前がつけられています。気品あるロイヤルブルーですね。
それぞれにつけられている花の名前が素敵でしたので、ご紹介。
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左:「峰の雪」。雪がふっくら積もっているよう。
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右:爽やかな配色の「五月晴」。
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左:「小町娘」。可憐な配色と花姿。
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右:鶴が羽を広げたような「鶴の毛衣」。
菖蒲園の水はこの奥の杜から流れてきています。その奥に湧き出ているお水が「清正井(きよまさのいど)」。今、注目されているパワースポットです。冷たいお水が流れてきているので、この辺りの開花は、少し遅めです。