初夏の美しいものといえば、ホタルの光。
東京都心から約1時間のところでホタルが見られるなんて、驚きですよね。こちらは相模原市(神奈川県)を流れる相模川周辺のキャンプ場のそば。こののどかな田んぼでカエルの合唱がにぎやかになる時刻、ホタルの飛び交う幻想的な光景に出会えます。
ここは相模原の河岸段丘の一番下。湧水と緑が豊かで、ホタルが安心して棲息できる環境が整備されています。地元の有志の方々が、寒さの最も厳しい2月には川の清掃を行なうのだとか。ホタルには、きれいな水と餌になるカワニナが必要だからです。
ホタルの幼虫がカワニナをせっせと食べて水中から上陸し、“さなぎ”になり羽化するまでの自然環境を壊さないように、汚さないようにという努力が、美しくも幻想的な光景をみせてくれるんですね。
こちらは、河岸段丘の中段、住宅地の中にある。
こんな住宅に囲まれている場所に残されていたホタルの聖地。
公園といっても中は、まるで本物の森! ホタルにはピッタリの、ほどよい水がチロチロ流れていて、マイナスイオンに満たされています。ホタルは、この双子沢付近でみられます。こちらは双子の一方で……、
こちらが双子沢の奥の方。神秘的な場所です。
夜7時半頃になると、ホタルが飛びはじめます。
夜の公園です。ホタルの饗宴がはじまっています。飛んでいるのは、ほとんどが雄。雌は葉っぱのうらや草陰で待っているのだそうです。携帯電話のライトでもホタルのためにはよくないのだとか。迷うことなく、めでたくカップルになれますように☆
ホタルの写真を撮影するのは、至難の業。こうしてカメラを固定して、ゆっくりシャッターを切ると、飛んでいる軌跡も写ります。が、ホタルの光は、ほの暗い中、草むらでぽわんと光り、「あ、いた!」と思うと消え、空中をふんわりふわふわ光っていたり……。やはり目でみたホタルの光ほど美しいものはありません。ぜひ、体感してみてください。
◆道保川公園では、6月11日~26日(2011年)は、夜9時(入園夜8時45分)までの夜間開園を実施。ホタルがみられます♪