出雲そばは、いれものに特徴があるのはもちろんですが(詳しくは本誌を)、実は打ち方にも秘密があるのです。本誌でも紹介した、出雲市駅近くにある「献上そば 羽根屋」さんで、本場の技を、見せてもらいました。
通常、蕎麦を打つ際には、長さの違う麺棒を何本か使用するそうなのですが、出雲そばは基本的に、長い麺棒一本しか使わないのです。
さらに、東京などでは、生地を長方形に伸ばしていくのですが、出雲そばは、丸く大きく広げます。これは、スペースの都合もあるとか。
十分に生地を伸ばしたら、きれいに折り畳み、同じ太さになるように、包丁を入れていきます。まるで精密機械のような正確さ。職人の技が冴え渡ります。
「出雲そば」と一口に言っても、つゆのお出汁や、そば粉の割合、薬味の種類などは、お店ごとに違うということが今回の取材でよく分かりました。出雲にお越しの際は、数軒はしごして、お好みの出雲そばを探すのも楽しいかもしれません(食べすぎには注意!)
(by 編集F)