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揺れるボリショイに“売春”告発の追い討ち|「週刊新潮」4月4日号
 芸術監督への襲撃事件に揺れるロシアのボリショイ劇場バレエ団に、今度は生々しい内部告発が――。

「ボリショイのバレリーナだった頃、権力者とベッドを共にするよう、バレエ団から何度も説得された」

 3月中旬、ロシアのテレビやラジオで告発したのは、元ソリストのアナスタシア・ボロチコワ(37)。パトロンとパーティーに出席した後、さらに濃密な時間を過ごすよう指示されたのだという。

「選択肢は2つでした。パトロンと寝る。あるいは公演に出ず、つまりボリショイを去るということ」(同)

 群舞を踊るダンサーが主な餌食だったが、彼女のようなソリストも例外ではなかった。しかし、そんな彼女はと言えば、

「現役時代、パトロンの新興財閥家と交際していましたが、破局した後、“太りすぎ”との理由で解雇されたのです。裁判で無効判決が下りましたが、今はタレントに転身した」(バレエに詳しいライター)

 しがらみもなくなった今、

「イクサノフ総裁が、バレエ団を巨大な売春宿に貶めてしまったのです」

 とまで言う。当の総裁は、

「戯言だ」

 と一蹴したが、芸術監督のセルゲイ・フィーリン氏が硫酸をかけられた事件は、尾を引きそうだ。フィーリン氏に恨みを持つソリストと、実行犯ら2人が逮捕されているが、

「“人形遣い”がいる」

 と、総裁は別の第三者の存在を匂わしているからだ。

 現代ロシアの社会病巣を濃縮したかのような騒動。終幕を迎える日はまだ遠い。

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