日本一の長寿県と言われる沖縄。だが、2月に厚生労働省が発表した平成22年の「都道府県別生命表」で、女性の平均寿命が、5年前の全国1位から3位に転落。男性は25位から30位へと下げた。長寿の崩壊である。
この理由を追ったのが、3月5日のNHK総合「クローズアップ現代」。“短命化は高脂肪食が原因”と報じたのだ。
1972年までアメリカの施政下にあった沖縄は、全国に先駆けて“食の欧米化”、つまり肉類の多い高脂肪の食事になった。その結果、65歳以下の死亡率が全国平均を上回り、長寿を崩壊させたというのだ。
さらに高脂肪食は中毒になって止められないというアメリカの研究成果も紹介。
「長生きするためには、肉を食べないようにしよう」
と決意したくなるような内容だったのだ。
ところが3月8日、NHKEテレ「団塊スタイル」を見てビックリである。なんと〈長寿の秘けつは肉食にあり〉と謳っているのだ。老化を防ぐには、高タンパクの食事、つまり肉類や油脂類をもっと摂りましょう、というのである。
高脂肪の肉は不健康では、との疑問も出たが、〈とんでもない話〉と一蹴。高齢になるとコレステロールが抜けていくので、これを補って骨や筋肉をしっかりさせるべし、と断じるのだ。
高脂肪食のせいで長寿崩壊、でも長寿のためには肉を食べろ……どっちを信じればいいのNHKさん!
「『クローズアップ現代』では、若い頃からの長期に亘る脂肪の過剰摂取に警鐘を鳴らしています。一方、高齢者ではタンパク質等が不足する傾向にあります。『団塊スタイル』では、その点について注意を促しています。いずれの番組も、バランスの良い食生活の大切さを伝えています」(NHK広報局)
一方、本誌「私の週間食卓日記」でお馴染みの管理栄養士・荒牧麻子さんは、
「油がいけない、ということはありませんし、タンパク質は必要。油を使ってどんな食材を、どう料理するかが大事なんです」
肉食うべきか食わざるべきか――“ハム”レットの悩みは深まるばかりである。
この理由を追ったのが、3月5日のNHK総合「クローズアップ現代」。“短命化は高脂肪食が原因”と報じたのだ。
1972年までアメリカの施政下にあった沖縄は、全国に先駆けて“食の欧米化”、つまり肉類の多い高脂肪の食事になった。その結果、65歳以下の死亡率が全国平均を上回り、長寿を崩壊させたというのだ。
さらに高脂肪食は中毒になって止められないというアメリカの研究成果も紹介。
「長生きするためには、肉を食べないようにしよう」
と決意したくなるような内容だったのだ。
ところが3月8日、NHKEテレ「団塊スタイル」を見てビックリである。なんと〈長寿の秘けつは肉食にあり〉と謳っているのだ。老化を防ぐには、高タンパクの食事、つまり肉類や油脂類をもっと摂りましょう、というのである。
高脂肪の肉は不健康では、との疑問も出たが、〈とんでもない話〉と一蹴。高齢になるとコレステロールが抜けていくので、これを補って骨や筋肉をしっかりさせるべし、と断じるのだ。
高脂肪食のせいで長寿崩壊、でも長寿のためには肉を食べろ……どっちを信じればいいのNHKさん!
「『クローズアップ現代』では、若い頃からの長期に亘る脂肪の過剰摂取に警鐘を鳴らしています。一方、高齢者ではタンパク質等が不足する傾向にあります。『団塊スタイル』では、その点について注意を促しています。いずれの番組も、バランスの良い食生活の大切さを伝えています」(NHK広報局)
一方、本誌「私の週間食卓日記」でお馴染みの管理栄養士・荒牧麻子さんは、
「油がいけない、ということはありませんし、タンパク質は必要。油を使ってどんな食材を、どう料理するかが大事なんです」
肉食うべきか食わざるべきか――“ハム”レットの悩みは深まるばかりである。