敗者 松山ケンイチ |
敗者になることを恐れて何もしないよりは、
理想を高く掲げて挑戦していく事が大事なのだ。
どんなに深く落ち込みながらも、松山ケンイチは堂々たる敗者であり続ける――
理想を高く掲げて挑戦していく事が大事なのだ。
どんなに深く落ち込みながらも、松山ケンイチは堂々たる敗者であり続ける――
松山ケンイチ、初エッセイ!!
壁にぶつかっても、必ず乗り越える――「平清盛」を生きた日々は、失敗を繰り返し、自分自身と真摯に向き合う毎日だった。役作りの苦悩から、妻と我が子から学ぶこと、デビュー時のオーディション秘話まで。激動の一年と自身を赤裸々に綴った、初の書き下ろし!
2011・3・11~2012・10・26まで「平清盛」の撮影中に感じたすべてを、自身の率直な言葉で紡いだ日記。
2011・3・11~2012・10・26まで「平清盛」の撮影中に感じたすべてを、自身の率直な言葉で紡いだ日記。
二〇一一年四月一日(金)
何故大河ドラマ「平清盛」に出たいと思ったのか。
今回、制作側からオファーがあったわけではない。わいが出たいと申し出た。
そんな事は初めてだった。
二〇一一年十二月十三日(火)
外に出かけて色んな人との出会いを楽しむのもまた大切な事だなと思う。
こんな風に考えられるようになったのは妻のおかげだし、これから赤ん坊が生まれ、お互いに新しい苦労や喜びを感じながら影響しあって生きていくんじゃないかと思う。
二〇一二年三月二十九日(木)
二十歳が目前に迫っている。東京に出てきて何の手ごたえもないまま3年が過ぎた。
なんとなく東京に出てきてフリーターをやっていた同級生は副店長までになっていた。
自衛隊に勤めていた友達には寿司を奢ってもらった。
「役者いつまでやるの?」曖昧に答える事しか出来なかった。
二〇一二年五月二十一日(月)
日々の積み重ねが人の顔を変える。
たった数カ月でも、息子はわいの顔を大きく変えた。