実は、初めての台湾でした。お料理通のおねえさま達に誘われて、それはそれはおいしい旅なのでした。
朝早い飛行機に乗って。機内食の朝ごはんからスタートして。二泊三日の短い旅の間に一体何食のごはん(おやつももちろん含む)を食べた事やら。だって、どこも観光しないんです。一日中食べているのです。私たちだけじゃなくって、街中が食べている。これぞ外食天国、バンザイなのでした。からだ中においしいものとおいしいお茶が沁みわたって、ちょっとすてきなからだになって、能登に帰って来ました。
ちょうど台湾に着いたその晩は、運がいいコトにとても美しい満月の夜でした。中秋の名月。台湾でも「中秋節」と言って、このころはあの「月餅」を食べて、一番美しいお月さまを観るときだそう。勘違いが甚だしい私は、自分が美しいお月さまになったような気分で、しかもそこら中のお菓子屋さんに様々な可愛い月餅が並んでいるのですから、ますますたまらない気持ちでした。満月を観ながら、ホテルへ帰る道すがら、お菓子屋さんを見つけては、入らずにはいられない。お店の中には、もう月餅だけではなくて、お饅頭や、ピンクのはんこを押された焼き菓子やらが、くりくりと並んでこっちを見ていました。